廃園跡地

言いたい事を言いたいまま!

人を好きになれない種類


  朝倉かすみの玩具の言い訳を読んでいる。今寄り目インコズを読み終わった所。

寄り目インコズは怪しい小説。インコの話が比喩として多く出てきて不自然な感じがするのだけど、生々しい描写というか心を抉ってくる気がした。ミドリの様に男運がないせいかかなり共感してしまっている。この小説のミドリは欲情していて初めての恋にワクワクしている。対照的に既婚者のあずりんやクーの生活感やしみったれた感じも生々しく、一つの物語に4人の女の生き様が感じられた。ミドリの気持ちが痛いほどわかるので、何とも落胆してる自分がいる。

  読み終わって何とも言えない感じを噛み締めている。心から好きになった人が詐欺師で警察に捕まったとか、これでもかという位男運がない。

  そして途中の、本当に人を好きになったことがない、人を好きになれない種類の人間、みたいな一文が引っかかってる。あたしのことみたいだ。

  彼氏の事を大切に思ってるつもりなんだけど、あたしはやっぱり、人を好きになれない人間なのかもしれない。そう感じている。好きになれないならなれないなりに好きでいるつもりではあるのだけど…温度差が辛い時もある。