廃園跡地

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天皇陛下のお気持ち表明

 

  昨日天皇陛下から異例のお気持ち表明があった。

  天皇陛下は現在82歳。ご高齢での公務は度々話題となっていた。また数年前から前立腺癌や心臓のバイパス手術を受けられたりしている。

  明仁天皇陛下は、度重なる災害に必ず被災地を訪れ、被災した人々に温かく声をおかけしてきた。82歳で至る所へ出かけ、人を勇気付けてこられた。あたしは明仁天皇陛下美智子皇后陛下が好きだ。こんな事を言っては失礼かもしれないけど、家族のように思っている。まぁあたしは天皇陛下明仁天皇陛下しか知らないのだけど。

 

  編集されたものしか拝見できなかったのだけど、天皇陛下は申された。

  即位してから国の象徴としての役目を果たす事を考えて来たが、体力の衰えや手術を受けた事で今後公務に支障が起き、天皇として国の象徴として、務めを果たす事が困難になった場合、どのように身を処していく事が、国や国民、これから自分の後を歩む皇族にとって良い事なのか考える様になった。

  天皇が高齢化になった場合、国事行為を縮小していく事は困難、また代理の摂政を設置しても、天皇天皇であり続ける事に違いはない。(摂政はあくまで代理であり、天皇天皇である。

  天皇は国事に言及したりする立場ではないが、象徴天皇の務めが途切れなく安定的に続いていく事を望んでいる。

  つまり、従来の皇室のルールはわかっているけれど、今後高齢化に伴って、公務を充分に行えず天皇としての役目を果たせなくなった時、公務を減らすのは困難であり、代理は代理でしかなく、生前退位の制度があった方が良いという事だと解釈したけど、天皇は一言一言を、ゆっくりと噛み締めるようにご発言され、安易なご発言はされず、只管に国民や、天皇としてのあり方を語られた。

 

  生前退位は時代に則していて、誰もが反対などするわけないのだけれど、例えば誰も彼も即位してすぐ生前退位が可能であれば、安定的に天皇家が機能繁栄しなくなるという問題があるらしい。また皇室のルールには、生前退位への記述も一切ない。この場合は特別立法で内閣が天皇の退位を決めるか、そもそも憲法自体を改正するという形になる。

  憲法自体を改正するのが好ましいのかもしれないけど、そうなると上記の様な問題も起こりやすくなるので、あたしはその度に特別立法で承認していくので良いのではないかと思う。また現在ちらちら話題になる憲法改正の話に、天皇が心から発せられた今回の異例のお気持ちが政治利用される事への懸念もある。

 

  兎に角天皇陛下のお言葉を受け、あたしは泣いてしまった。衝撃的だったからだ。天皇は歴史の教科書に存在する伝説的なもので、現在もいらっしゃって国民を勇気付けているのはわかっていた。わかっていたけど、あたしが思う以上に天皇で、天皇としてのあり方を仰られた。天皇天皇なのはわかっているし、今は第二次大戦のあった時代でもない。天皇を貶す大馬鹿野郎がいても不敬罪で逮捕されたり処される事はない。熱狂的に支持してるのもお年寄りが多く、天皇も人であるという考え方があった。きっと普通の人なのだろうという考えがあった。

 

  しかし天皇は現人神だった。天皇は身体の衰えを感じながらも、国の象徴として、国民を励まし、象徴としてあり続ける為だけに、公務を続けてこられた。そしてこれだけ身体が衰えても尚、天皇が案じているの自身の肉体的衰えでも何でもなく、国民の事、そして国の象徴として役目を果たす事だけだった。余りにも人として当然の肉体的衰えによる苦しみや苦痛を述べたりは一切されなかった。勿論人間だから、あたしたちの知らぬ所では思う事がたくさんあれど、それを微塵も見せず辛抱強く公務を行い、只管行ってきてからのお言葉であった。正しく象徴として、国民の心に沿って国民の心の為にあり続ける天皇としてご発言ご行動されてきた。

  こんな事を言うのは失礼だとわかっているけど、まるでアニメや漫画の世界で、人間になれない少女や、役割の為だけに生き続け戦い続ける少女の様に感じられた。役割の為だけに生きて、自分の為に生きる事を許されていない存在の様に思えて、あたしは涙が止まらなかった。身体がそうなってもまた立ち上がり戦い続ける。天皇陛下に、もう充分ですと伝えたい。もうご充分に象徴としての役割を果たされたのだから、今度は自分のお身体の事だけをお考え下さいとお伝えしたい。

  近年襲う数々の災害や心痛む出来事にも、天皇陛下がいらっしゃったから、心励まされた方々はたくさんいる。天皇制というのは残酷だと思ったけど、天皇陛下は今後ますます皇室が栄えていく事、変わりなく国民の心に沿う事を望んでいらっしゃった。あたしは天皇陛下の事、身体の事を考えて涙が出た。