廃園跡地

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ぎっくり腰と生活のコツ


  もうすぐ仕事に復帰出来る。久しぶりに鬱々とした気分を味わったけど、そういうのもたまには必要だと思った。

  仕事をせず家でダラダラしているのは、自分が情けない、使えない、必要とされてない、自立してない、ダメな人間だと感じさせるのに充分だった。勿論遊んでたワケではないけど、何も出来なかったからだ。ただでさえ仕事を休んだ罪悪感に苛まされたし。

  そして、独りで何でもこなして生きてこれたと思っていた勘違いや思い上がり、傲慢さをへし折るのにも役立った。体が不自由になれば、助けてもらわないと生きられなかった。生きているうちはやっぱり、助けて、助けられての繰り返しなのかもしれない。この体験があったから、彼氏を始め、助けてくれた救急隊の人たちに感謝している。これを忘れず、今度はあたしがしてもらった親切を人に返す事が、感謝を返す事に繋がると思う。

  腰の痛みは殆ど感じない程にひいた。ぎっくり腰は、腰の筋肉が硬くなり、神経が圧迫されたりして激痛が走る病気らしい。その痛みたるや、痺れるような痛みで、激痛に声を出さずにいられなかった。足が攣った時の痛みが体中心の腰で起きてる様な痛みで、今でもあの痛みが襲うと思うと怖い。だって、誰にもどうしようも出来ない痛みだし、立っているのは勿論不可能、寝ていても痛みで眠れないのだ。

  最初は痛みを抑える為、冷やす。病院のブロック注射、多分痛み止め、は相当効いた。2日目にはよちよちながらも歩けるようになったし。しかし…そこからの回復は時間がかかった。

  夜は痛み止めが切れてしまうと、寝返りも痛くて、浅い眠りな上にしょっちゅう痛みで目覚めて眠れないので、昼間痛み止めが効いてから眠った。

  調子が良ければ、実家の階段を昇降できるのだけど、調子が悪い日は降りられない。朝になると筋肉がより固まり、起き上がりはいつも激痛が走り、怠かったり、立ち上がりが大変で、前日いくら調子が良くても、朝になるとリセットされてるので、精神的にもキツかった。

  1週間ちょっとで何とか歩けるまでに回復したけど、長時間は無理だった。座り続けても歩き続けても、長時間は無理なので結局回復しても、全て何でも出来るワケじゃない。お風呂にも入れない為気持ち悪くて、最初のお風呂は母親に入れて貰った。最初のお風呂はとても気持ち良く、やっと人間としての威厳を取り戻せたと感じる程だった。

  病院に行っても、家の中は歩き回れるけど、病院までや、待ち時間もあるのですぐ痛くなってしまう。横になって休めばまた回復するのだけど、横になる場所もない。

  痛みが大分ひきはじめてから、痛み止めを飲むのをやめた。痛み止めを飲んでいると無茶をしがちだからだ。次の段階に進んだらしく、病院では冷寒湿布からベージュの湿布?に変わった。緊張した筋肉の痛みが取れ始めたら、今度は温め、血行を良くして、筋肉の緊張を解す。その日は電磁波による血行促進と、腰の牽引をした。腰の牽引は効いたと思う。それから、血行促進の為に湯船に入った。最初はまた変な姿勢で痛みが現れたらと怖かったけど、ゆっくり入った。徐々に出来る姿勢を増やしていくのが重要らしいので、お風呂に入り温まってから、四つん這いになったり、出来る範囲で痛くない姿勢を探した。前屈みや反りなんて絶対に出来なかったけど、今では少し出来る。こうして筋肉を使うことで少しづつ柔らかくしていくのだ。スカートを上から被るしか出来なかったけど、今は一応タイツも履けるのだ。

  仕事に行けると思った日、荷物を持って家を出たが、荷物が予想以上に重く、腰を圧迫した。歩けても、荷物が持てなければ仕事へ行けない。予想外だった。仕事場へも距離がかなりあり、休める地点もないし、無理すればまたあの痛みに襲われると思ったら怖くて引き返した。路上であの痛みに襲われても、誰も助けてはくれない。そういう恐怖がずっとある。

  しかし中距離程度なら、荷物がなければ歩けるので、もどかしい。普段腰がどれだけ重さを吸収して、どれだけ活躍して生活しているかがよくわかった。
  5日程して、ぎっくり腰になってから2週間ほど、だいぶ良くなった。痛みはほとんどない。ただ、歩き過ぎると痛みが出てくる。寝返りも普通にうてるし、夜も安眠出来る。数日前は痛みよりも、腰を庇って歩くと、筋肉痛や腰の怠さが出てしまっていたけど、それは暫く出続けるだろうと思う。リハビリをしなきゃならないので、1日数十分後は歩くようにしている。

  歩くのにもまだコツがいる。無意識に早歩きをすると後で痛むので、慎重にマイペースに歩く。荷物は大きな鞄だと重く感じるので、小さな鞄に小分けにして運んだ。同じ姿勢をすると疲れたり痛みが出てきたりするので、極力座ったり動いたりした方が良い。

  何とか明日から仕事に復帰出来ると思う。色々ナーバスになるけど頑張ろう。今回職場の先輩の親切な協力がなければ、頑張ろうとは思えなかったので、感謝している。