廃園跡地

言いたい事を言いたいまま!

ぎっくり腰になりました。


  色んな事あったけど、ぎっくり腰になりました…。

  一昨日洗濯竿に手を伸ばしたらピキーンと。その日は元々屈んだら痛かったんだけど。そのままベランダで無言でしゃがむも、しゃがむのも痛い!痛みが通り過ぎるのを待ってたら、彼氏に見つかって、どうしたの、と。とりあえずつかまってベッドに移動するも、ベッドに横にもなれないので、投げ飛ばして貰った。なんか1.2年前にもぎっくり腰になったんだった。そしてダンボールの様に、ベッドで押してもらって、ダンボールの気持ちが分かったばかりだった。

  以前よりも強い痛みで、もう寝返りも起き上がりも出来なかった。食事も出来ないのでご飯を口に運んで貰う。リアル介護…。その前に喉が渇いて、飲み過ぎたお茶がボディブローの様に効いてきて、トイレに行きたくなった。もう起き上がるのもやっとで、つかまり、トイレに行ってやっとこ座り。もう救急車を呼ぶしかなかったのだけど、深夜って事もあり、翌朝良くなってる事を祈って寝る事にした。寝る前にも壮大に尿意がわいたけど、もう起き上がれなくて、仕方なく、泣く泣く、タオルに染み込ませて貰った。ベッドで放尿なんてしないので、なかなか出ない。タオルに放尿するなんて、初めてだ…。こんな時に限ってさっきより出る。タオルを5枚位ダメにしてしまった。

  翌朝起きるも、筋肉が硬直してしまって、昨日より酷い。最早ベッドから出られなくなってしまい、焦る。こりゃマジに救急車だ…。体の軸が捻れると痛くなるので、せーので横を向くけど、足だけ床につけても激痛が走る。その激痛も耐え難く、悲鳴が出るレベルだ。多分痛いだけで骨折とかしてるワケではないのに、もう悲鳴を止める事が出来ない痛さなのだ。彼氏に起こして貰っても無理だった。考えたのは、うつ伏せになり、両足からベッドの下に降りて、手伝って貰って立ち上がった。それも1時間はかかったと思う。立ち上がれなかったので、椅子を持ってきて貰った。足に力も入らない。本棚に右手を伸ばしてつかまり、立ち上がろうとするも、力を込めた左手に押さえつけられた左足が貧乏ゆすりを止められない。ゆっくりと立ち上がる。そこで息をついた。呼吸を吐きながらでないと次の行動に移れない。暫く立っていたら体が慣れたのか、少し楽になる。そこからの歩行はまたゆっくり、手を引いて貰いながらになった。その後排尿し、どうするか考える。もう下着もズボンも自分で引き上げられないし、排便したけど、自分で拭くことが出来なかった。もう完全に介護されてる老人の気分で、彼氏に介護されてる未来が浮かんだ。老人てこんな気分なのか…。こんな申し訳ない気持ちなのか…。

  トイレから出て座っていたら吐き気に襲われて、脂汗が出た。痛みで多分嘔吐が出来ない。嘔吐しようとすると、力んでしまうので痛くて止まる。でも嘔吐がしたいという状態に苦しむ。咳もくしゃみも出来なかった。ヤバイと判断し、ついに救急車を呼んだ。人生で初めてだった。

  嘔吐はおさまった。多分寝ながら食べた為、量が分からず食べ過ぎたのと、コルセットを着けたから押さえつけられたのだろうと思う。コルセットは有難い。あるのとないのでは全然違う。あるだけで、歩き易くはなる。

  救急車は呼んで5分程の早さで到着した。あたしはなんとか家の前にいた。救急隊の方が3人来てくれて、手を貸してくれた。階段をゆるゆると降りる。髪はボサボサ、顔はすっぴん、歯も磨けず、下着はつけておらず、服はジャージという姿で、恥ずかしくなった。何時何時何があるか分からないから、ちゃんとしなきゃならんと思った。仕事明けだと疲れて風呂に入れない事もあるし、そんな時は絶対後悔する。

  オートロックの外に出るとストレッチャーが用意されていた。それは春の太陽光の元にしっかりした輪郭を持ち、存在感を放っていた。ストレッチャーは横になるとすごく楽になった。腰の辺りがやや凹んで、足が上がる仕組みになっていて、これなら熟睡出来ると思った。ストレッチャーに乗る頃には嘔吐もなく、歩ける状態であり申し訳ないと思った。

  振動も少なく救急車に乗せられた。色々症状について質問される。気持ち良く眠くなり意識は朦朧とした。同じ意識が朦朧とする状態なら、交通事故で出血多量で重体で運び込まれるより全然良いと思い、ある意味ぎっくり腰で良かったと思った。初めての救急車に少し高揚する。救急隊の方が親切で惚れそうになる。惚れそうと言うか、一生介護して欲しくなる。年齢を聞かれ間違って答えてた事が分かった。あ…あたし今年で30なのか…。

  救急車はゆるゆると走り出す。救急車のサイレンは外で聞くほどうるさくなかった。しかし秒針の様にしっかりとリズムを刻む。10分程で病院に到着し、急患用の入り口から搬送された。看護師さん達は慌ただしくウロウロしており、カーテンで仕切られた一画にあるベッドに、ストレッチャーから移された。皆プロなので痛み少なく移動してくれた。そのまま暫く放置された。そりゃそうだ。単なるぎっくり腰なので緊急でもない。隣では脳梗塞か何かで倒れたーー声から察するにーー80〜90程のお爺さんが回らない呂律で、帰ると言い張ってる。先生は呆れた様子で、じゃあ検査して何もなかったら帰っていいよもうと力なく苦笑いしながら応えていた。

  こんな心細い状態の時はより一層、医療に従事してる人達に感謝と尊敬の念がわく。救急隊の方もそうだけど、あたしは日頃から独りで生きてきて、人に迷惑かけてないつもりだった。でも本当は多くの人、彼氏を始めとする多くの人達に助けられていたんだと思った。人に迷惑をかけるのは恥ずかしい。でも本当に助けられた。独りだったら死んでいたかもしれない。だからあたしも人に親切を分けてあげないといけないなと思った。

  暫くしてレントゲンを撮る事になり、ベッドのまま待合室に運ばれた。通行人が多くて恥ずかしかった。結果異常はなかったけど、典型的なぎっくり腰と、ヘルニアの気があるので、これからは運動すること、と注意を受けた。そりゃそうだ。去年まではしてたけど、最近はモンハンばかりしてたし…。

  刺してくれたブロック注射は即効性がなかったものの、かなり効いた。タクシーで実家に帰る事に。家に着いてからは注射が効いてるので朝ほど痛まなかった。しかし注射が切れると相変わらず痛いし起き上がれない。でも排便したらお尻を拭ける様にはなったし、朝は相変わらず痛いけど、トイレも独りで行けるようになった。2日目の今日は、朝痛んで、暫く治らないかなと落胆したけど、午後からは寝てる事に疲れて、独りで起き上がり、半日は椅子に座って起きていられた。こうしてジッとしてないといけないとなると、運動したくなるものだ。下っ腹も益々出てきて不安。でも治らないとかなり落胆した朝に比べて、痛みもだいぶ軽くなり、劇的に良くなって来ていると思った。

  明日の朝もまた痛いと思うけど…。木曜は朝起きてちゃんと家に帰って着替えてから病院に行けたらいいなぁ…。早く仕事もしたい。