廃園跡地

言いたい事を言いたいまま!

台風一過またはパーティが終わって…


  目覚めたら、一昨日の前から痛かった手首が殊更痛くなってたので、今日は何も出来ないな、と思った。

  原因はわかってる。狩猟生活のツケだ。後輩に話したら、鍛え方が足りないですよと笑われた。

  今日は何も出来ない。ハマってたモンハンも。数ヶ月は狩猟生活をおくっていたので、中心にあったものがなくなると、ぽっかりと大穴が開いた。何かに入り浸る生活は楽しくて輝いているが、それ一辺倒になってしまう、オタク気質というか、洗脳されやすいというか、精神的弱さがあるので、本当は全て委ねてはならんのだ。リアルな人間関係がどうでもいい薄っぺらい紙みたいになっていく。

  大穴が開いて、更に目覚めて誰もいなかったので、久しぶりに寂しい気持ちになった。寒くて乾燥している。そんな場所で寝ていた。とりあえず風呂に入ろう。シチューが食べたくなった。こんな気分の時こそ、テレビでもつけるのが相応しいのだろう。

  風呂で読書を始めたが、手が痛いし、携帯も上手く使えない。シチューが食べたいので、スーパーまで出掛けた。帰ってきて、結局まだシチューを作ってない。この手で作れるのか。ジャガイモだけは皮を向けないので、食材から除外した。代打でブロッコリーを入れる。

  絲山秋子のイッツオンリートークを読んで泣きたくなった。本当に良い本は、泣かせない。泣きたくさせる。絲山秋子の文章は、唐突に場面が変わり、淡々と進む。主人公の感情を必要以上に出さない。シンプルな文章で進んでいくのに、不意に核心を突かれる。いや、シンプルな文章だから、核心を突かれるのかもしれない。作家という感じで、虚しさを炙り出してくる。

  彼女の作品を読んで、泣きたくなった。自分が大事にしているものは、境界線を越えてすり抜けて、いなくなる。それをまた味合わせられたのと、虚しさと物悲しさと、そしてあたしのそういう悲しみを、知ってる人がいるんだっていう喜びと、共感。あたしはずっとこんな本を求めていたのかもしれない。すごく好きになってしまった。

  いつも置いていかれてしまうのがなんか分かるのだ。

まるでパーティが終わって後片付けしてる気分。きっと。

イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)

イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)