廃園跡地

言いたい事を言いたいまま!

正反対


  メンヘラは人から心配されて羨ましいな、と思うわけである。あの子が若いからとか、人に気さくだから気にして貰えるわけだし、それもわかってる。人との会話を避けているあたしとは違うから、あたしの心の中を読めなんて言わない。

  人とずっと一緒にいないと心配とか不安とか息苦しいとか、そんな感覚なったことがない。常に気を張ってるし、気を使い続けてるからそんな事思ったこともない。人がいないと寂しいなんて台詞は、受け入れられたことのある人間が吐く台詞だ。人といて傷つくだけの人間がどうして人と居たがるって言うんだろう。彼女は傷ついている、若くて弱いから守ってあげようという空気。甘ったれるな、である。

  行動も考えも幼い。わかってない。あの頃あたしだって似たようなモンではあったと思うけど、甘ったれて見えてしまう。羨ましかったんだろう。人に受け入れられて、受け入れられる気持ち良さを知っている彼女が。何でも恥ずかしげもなく口に出来る彼女が。あたしはあんな無様な姿晒したくない。ならすまして、なんとも思わない振りで、涼しい顔で居たい。

  簡単に言えばあたしは彼女が嫌いだって事だ。好きじゃない。話し方や話のくだらなさ、そうやって同情を誘ったり、過去の不幸を匂わせたり、心配させるやり口、意図せずとも。若くて弱いから守って貰えて当たり前。勿論彼女が居場所だと思ってるから話すのだろうけど、あたしはあんたの居場所の1部ではない。絡み辛いし、餓鬼臭いし、存在がどうだっていい。過去に同じ台詞言われたことあるでしょ?

  あたしは誰にも助けなんか求めない。誰も助けてなんかくれないことは百も承知だし。そうやって生きてきたし、生きていく。弱みも見せない、独りで平気な顔をして生きて行くのだ。