廃園跡地

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イレイザーヘッド


  デビット・フィンチャーとリンチがごちゃごちゃしてた。イレイザーヘッドはリンチなのね。フィンチャーの方が好きだ。

  別に観たかったわけではないけど、観ないといけない気がして、観ないまま何度もイレイザーヘッドをかりてた。内容を知ってる人なら、この映画を何回もかりてる方がおかしい。

  ネタバレ有り。映像はモノクロでとても見づらい。背景にずーっと続く工場の音はうるさくて仕方ないし、どうも監督が工場フェチだからのようだ。疾走感もなく淡々と続く。物語は期待してはいけない。物語なんてない。解釈はお好きに。映画にエンターテイメントのハリウッド映画を期待してる人は観ても楽しめると思えない。奇怪さを味わいたいのならどうぞ。映画というより、悪夢の繋ぎ合わせとか、シュールな絵画の延長や映像作品と思った方が良いかもしれない。これは映画と呼ぶには微妙だ。映画がエンターテイメントになってしまったのなら、こういうものは大衆受けはしないけど、一つの形としてあっても良いと思う。

  変な頭の主人公ヘンリーは、見に覚えがあまりないけど、恋人を妊娠させてしまい、仕方なく結婚する。生まれた子どもは奇形で、夜泣きが酷く、妻はついに実家へ帰ってしまう。仕方なく子どもの世話をするのだが…。

  ネットで解釈を見ると、父親になれない、なりたくない男がテーマというのがなんかしっくりくるような気もする。ラジエーターから出てくる謎の女は奇妙そのもので、あの目と歯とはにかんだような笑い方は不気味だ。でもあの女が歌う歌は妙に頭に残る。観て、食欲を失う以外に感想はない。観ない方が良かったというほど酷い映画ではないが、観る必要は全くなかった。