色々考えて
からずっと考えていた。うさぎドロップのラストについて。
うーん。血が繋がってない同居してる男性を異性として感じる事は思春期ならあり得ると思う。それがドキドキするか気持ち悪いと思うかは人によって様々だろうけど。
じゃあダイキチは?手塩にかけて育てた完璧な娘のりん。夫婦になるって事はやっぱり簡単に言うとセックスが発生するわけだ。美しい漫画なのであまりこういう話に結びつけるのは如何かと思うけど、避けて通れはしない。漫画なのでそういうのを無視してすっ飛ばしても良いけど、幼少期がリアルだったので今更その辺まですっ飛ばすなんてのも出来ない。
色々ネットで見てて自分の中で納得のいった意見があった。
子育て経験もある作者のあのラストが納得いかなかったのだけど
りんは幼い頃の境遇があって家族としてダイキチを大切にしてる部分があるし、嫁いでサヨウナラってのも出来ない。ずっと好きだったコウキを見てて、男に対する不信感があったり、男として比較した時にダイキチがパーフェクトに思えるのは仕方ない事だと思う。そもそもダイキチに対しては父親的としても、父親とは思ってないわけで。
りんもいつかは結婚し子どもを産み育てたいわけだし、そうなるともう子育てのエキスパートで男としてもパーフェクトなダイキチ以外いないわけで。そうなるとりんの気持ちとしては理解できる。
そこには、キスもセックスも知らない、本当の意味の男ってものの視点が欠落しているが故の感情とも思える。
逆にダイキチからしたら大変だ。コウキママとも上手くいかず、娘から突然の告白で、今まで子育てしたり、歯が抜けたり、娘の成長を見てきたわけで。受け入れ難いのはダイキチの方なんじゃないかと思うけど
ダイキチとしてはもしかしたら
他の男にとられる位ならとか、りんが幸せなら、とか
ダイキチとしてもその方が安心なのかなと。りんが子どもを欲しい気持ちの延長に、ダイキチの子育てを評価した部分があったし。
ただ男女として一緒にいるのでも、セックスを抜けば2人は気が合ってるし、子ども抜きで考えれば結婚も可能な結末なのかなと
恐らく作者の中にも願望があって、ダイキチは理想の父であり、妻として見ても理想の夫であり。そしてそんな理想的な男性が夫であったらいいなという願望の表れとしてのラストなのかもしれない。また作者は元から様々な形の家族を描いていたわけだし。
そうすると色々納得。リアルな親父を恋愛対象としては見られないけど、パーフェクトで気が合って、血が繋がってなくて、そして汚らしくなくて、子育ての上手い男性がいたらそう思うのかもしれない。
りんはダイキチを好きで結婚したわけだけど、やっぱり付き合ってても、コイツ旦那としてはダメそうだって思う男性は確かに不安だ。暴力的で子育て無理そうな女だって、その女と生活出来ないと男性は思うと思うし。
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