悪魔のような女

  悪魔のような女を観た。96年米版。というのも55年の仏映画のリメイクとは知らなかった。まぁ仏映画っぽい設定がチラホラ。

  兎に角シャロンストーンが美し過ぎて目が離せない。美人過ぎる◯◯とか全てが緩いくらい、同じ霊長類、人類とは思えない程美しく恐ろしい。永遠に眺めていたい位美しい。イザベルアジャーニがクソ可愛いのに、存在感がクソありまくるシャロンストーンヤバすぎる。そうシャロンストーンはヤバい。生きるマリリンモンローだ。だがシャロンストーンの意外な凄さは、オッパイとか整った顔とか、美しいクビレとか脚ではない。声と喋り方なのだ。作中でも怒鳴るシーンは殆どなく、淡々と冷静にそれも低い声で話すのが知的でセクシー過ぎる。女性には見習って貰いたいなぁと思う。声は可愛くキャピキャピしてりゃいいってもんでない。そう声がすごくイイのだ。形の良い唇に、紅いルージュ、そして淡々と発音良く話す知的な声。素敵です。シャロンストーンにならすごく虐められても構いません。

  イザベルアジャーニは初めて知った女優さんだけどフレンチなのか。wiki見るとなかなか強い気で奔放な性格のようで兎に角男の子を産みまくってる。この美貌ならそりゃ14でスカウトされて、そういう性格になりますわ。イザベルアジャーニのすごい所は演技力かも。いやこの映画しか知らないけど、写真見る限り結構気が強そう。この映画だと本当に気が弱くてオドオドしてて何も決められない様な役だし、本人もそう見えるので私生活とのギャップがすごく、演技力あるんじゃ！？と思わせる。イザベルアジャーニも兎に角可愛い！！今一番生まれたい顔だよこの顔は！！現在は結構お年を召されてるのに、美しさは余り変わらないのね。それもすごい。

  フランスの女優さんは日本人の感覚に近いのかなと思う事がある。アメリにしろニキータにしろ、フランスの女優さんは可愛い。セクシーとか美しいもあるけど、兎に角可愛いくて強い。我儘そうだけどそれも(･∀･)イイ！アメリカ人はセクシーな人が多いけど、日本人には余りいないし、日本人も可愛いタイプが多いのでフランスの女優さんと似てると思う。

  そして驚いたのがキャシーベイツ。この人…どっかで…あれミザリー！？そう、ミザリーの人でした。相当トラウマ植え付けられたし、覚えてるもんなのね…。まさかミザリーがキャシーベイツで、キャシーベイツがこの映画に出てると思わなくてビックリした。この女優の凄さたるや！ミザリーでは見事キチガイ役を。なのに今度は探偵役で出演！車を追いかける際の目力というか眼差しは刑事ソノモノ！演技力はホンモノ！意外に可愛い声なの。キャシーベイツは凄い。例えばシャロンストーンみたいな役は来ないかもしれないけど、演技の幅がある。今回は探偵として眼差し鋭くビシっと登場して非常にかっこよかった。女探偵とか女刑事っていうとやっぱり美人系がスラッとしたスーツで出てきてカッコいいってのが定番だけど、キャシーベイツは全然違う。気さくな近所のおばさんぽい見た目なのに、スラッとしてないのに、男の刑事みたいな体型なのに、なのにカッコいいのだ！それもあの眼光鋭い眼差しとか細かな点が物凄く勘の良さそうな敏腕探偵ぽく見せているのだろう。

  さて映画そのものの評価はよくわかんないが正直だ。ストーリーは本妻と愛人が結託して旦那を殺すというストーリーなのだけど。旦那は悪いやつで、やりたい放題、暴力や浮気、パワハラと殺される動機は満載だ。本妻と愛人が実はビアンでっていうのも設定としては頷けるので突っ込まないでおこうとは思う。てゆーかあの美女2人が百合するんなら、ストーリーよりそっちを映してくれればよかったのに…。2人で結託しやっとの思いでぶっ殺した旦那の死体はプールに沈め、事故に見せかけて発見されるハズが消えた。精神を病み始めるイザベルアジャーニ。何も決められずウジウジ演技の凄いイザベルアジャーニ。こういう人いるけど、こうして何も決められないから、シャロンストーンみたいな人とか、旦那みたいなパワハラ系が集まっちゃうんだよなぁと思う。

  このイザベルアジャーニのウジウジと心臓発作は見てるとイライラしてくるんだけど、シャロンストーンがブチ切れていつイザベルアジャーニを平手打ちするか観てるのだけど、辛抱強いシャロンストーン。そのうち2人を強請るかの様に殺人の証拠を残され、気が変になるイザベルアジャーニ。そこへ更に探偵キャシーベイツにまで目をつけられ、どうなっちゃうの！？状態。

  しかし結果的に残念に終わってしまった。もしかしたら旦那は生きているのでは！？というハラハラ感はサスペンスというよりホラー。ホラー寄りサスペンスというか。結局圧倒的な存在感のシャロンストーンが騙してたのはすぐわかったんだけど。タイトルも悪魔のような女だし。しかしモヤモヤ。

2人はどういう過程で旦那もいて愛人もやってるのにビアンになってしまったのかわからないし、ビアンなのにイザベルを裏切って旦那と結託して騙そうとしてた動機もあやふや。

悪魔のような女ってタイトルだけど、ヌルい。殺人の計画も杜撰だし、見ながら、バスタブで溺死させてプールに捨てたら肺の中の水分調べりゃ事故じゃないってすぐバレるだろとか突っ込みながら観てた。悪魔のような女っていうけど、痴情のもつれかなんかで殺人をしただけで、本当は心が弱そうだよねニコルは。本当の悪魔のような女って、愛人も恋人も手玉に取り、自分が得するように仕向け、金を全て巻き上げる位までして悪魔のような女って言えるけど…ニコルはただ2人の間で揺れて、泣き出しちゃうような弱い女じゃないの。

  折角のキャシーベイツも鳴物入りの様な雰囲気で登場させ、絶対シャロンストーンとバトるよなぁとワクワクしながら観てたのに…探偵らしい推理も何一つせず最後はドヤ顔で煙草を吸って終幕って…。キャシーベイツのかっこいい推理メチャメチャ期待してたんですけど…。キャストがクソ豪華で一見の価値はあるし、演技も見応え充分だけど、展開やストーリーは退屈そのものでした。ヒッチコックなら…。

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