廃園跡地

言いたい事を言いたいまま!

不幸のデパート


  ぎっくり腰のお陰で、サラリーは少なかった。お葬式は突然の事なので、手持ちが少なくてもなんら不思議ではないのだけど、お世話になったからこそ多めに出したいとも思う。フォーマルもそろそろちゃんとしたのを買わないといけないし、金がない。何でこんなに金がないのかと思ったら、仕事休んでたんだった…。色々悲しくなる。不可抗力な不幸が立て続けに舞い落ちてくる。体を壊して、職場では嫌味を言われ、お金もない。挙句人の幸せを耳にすると


  あたしにもう幸せは来ないのかもしれないと落ち込む。幸せって煌びやかな財宝は、あたしには贅沢品なんだ…と。いっぺんにわいた不幸に参っていた。そして自分の事だけで精一杯な自分に気づく。彼氏に何をしてやれたろうか。いつもあたしを思いやって助けてくれる彼に。そういう事を考えた時、自分が相応しくないと感じる。あたしという人間には、彼氏もまた不釣合いで贅沢な人間なのかもしれない。でもふと彼のいない人生を想像する。独りでワンルームで暮らすあたし。寂しいからきっとペットを飼ってる。話し相手はペットだけ。何かを体験して、感動したり笑ったりしても、それを彼と共有する事のない未来はとても悲しかった。こんな想像はやめよう。あたしは不幸と生きるのが相応しいのかと思っていたけれど

  あたしは彼氏という素敵な人に出会ってしまったから、全ての運を使い果たして不幸になったのだろうか。そうであっても、お金がなくても何がなくても、彼氏がいるのだから、それはやっぱり幸せなのかもしれない。