廃園跡地

言いたい事を言いたいまま!

愛別離苦

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  祖母の調子が悪い。齢90にもなるが、仕方ない事とも思う。凄い事に祖母は戦争だって経験してるのだから。

  父方の祖父母は、ずっと病気がちで亡くなる時あたしは安堵していた。ずっと闘病が続く位なら、治る可能性も少ないのなら、楽になった方が良い。本人がどう思っていたかは分からないけど、見ていられなかった。

  祖母も、認知症脳梗塞になったけど、まだ元気でお喋りも出来る。なのに。年齢を重ね弱ってきた事も理解してるけど。祖母程話していて心が穏やかになり、癒される人はいない。血が繋がってるのにそれは遺伝されなかった。祖母から学びたい事はまだたくさんあるし、何度でも話したいのに。

  これが愛別離苦ってやつなんだろうか。頭では理解出来ていても、感情が追いつかずどう処理して良いか分からない。感情だけが駄々をこねている。思い出や記憶の中には生きている。けど実体はなくなる。会いたいと思っても会えない。じゃあ例えば替えの体があって生きられたりとか、脳だけ生きながられさせられて会話が出来たとしても、それはもう祖母じゃない気がする。人は自然に、木が枯れて土に還り、肥料になり、土地を豊かにして、また新しい木が生えるように、死んで行くのが正しいのだろう。その良質な肥料を受けて、あたしはもっと生きないとならない。恥ぬように、受け継ぐように。

いつでも心の準備をしていないといけない。